アフリカン NEWS
第3回 イブラヒム賞、アナン氏との最強タッグ決定 執筆日時 2007/04/04(水) 14:49
前回に続き、モー・イブラヒム賞に関するニュースについて紹介したいと思います。前回の記事「アフリカ限定、ノーベル政治賞?」を読んでいない方のために簡単に説明しますと、このモー・イブラヒム賞は、大統領や首相として経済発展や医療、福祉向上に顕著な業績を挙げたアフリカの政治家を毎年1人選出し、多額(巨額)の賞金を贈るというものです。詳細は前回の記事に掲載されていますので、まだ読んでない方はそちらから読まれるといいかもしれません。
さて、このモー・イブラヒム賞ですが、選考委員会の会長に前国連事務総長のコフィー・アナン氏が選出されたというニュースです。
「Annan named chairman of committee awarding world's biggest prize」(YAHOO! NEWS)
コフィー・アナン氏のことは説明するまでもないかも知れませんが、前国連事務総長にして2001年国連とともにノーベル平和賞を受賞したことでも有名です。その彼が、国連引退後の仕事の1つとして選んだのがこのモー・イブラヒム賞の選考委員会だったというわけです。
この選考委員会は6名の委員から構成され、記事によるとその他の委員には
Martti Ahtisaari氏:コソボ国連特使
Mary Robinson氏:前国連高等弁務官
Aicha Bah Diallo氏:ユネスコ事務局長補佐官
Ngozi Okonjo-Iweala氏:前ナイジェリア外務大臣
Salim Ahmed Salim氏:前タンザニア首相および前アフリカ連合事務総長
となっているようです。肩書きだけを見ると、コフィー・アナン氏をはじめそうそうたるメンバーがそろっているようです。
今回、アナン氏が会長に選ばれましたが、私はこの決定はモー・イブラヒム賞にとって必要不可欠かつ最良の人選であったと思います。と言うのも、このモー・イブラヒム賞が成功するか否かはには2つの大きな要因が関わってくると考えるからです。
まず第一の要因は、このモー・イブラヒム賞がどれほど有名(メディアに取り上げられる)な賞になりえるかです。例えば、世界で最も権威のある賞と言えばノーベル賞やアカデミー賞があげられると思いますが、これらの賞は小さな子どもでも知っているほど有名で、日本人が選ばれた日には受賞者が時の人となるほどメディアに大きく取り上げられます。だからこそ、これらの賞は受賞するのがとても難しく、難しいからこそ賞を取ることを夢見る人々が日々の努力をおしまず頑張っているのです。
ところが、このモー・イブラヒム賞にはこういった権威が全くありません。事実、日本のメディアでは今のところほとんど取り上げられていませんし、取り上げられる気配すらありません。こんな無名の賞のために一体どこの誰が情熱を燃やすというのでしょうか。そこで設立者イブラヒムさんの打った手が、「巨額の賞金」と「有名人の起用」です。それが功を奏してBBCとYahoo!Newsによるニュース配信となったのでしょう。出だしは上々です。イブラヒム氏本人もこの巨額の賞金に関して「ノーベル賞にも巨額の賞金が出るが、ノーベル賞を受賞した者はこの賞金を手にしたことに喜びを感じるのではなく、賞を受けた名誉を誇りに思うのだ」と語っています。賞金はあくまで賞金、この巨額さは話題作りも多分に含まれているはずです。
そしてもうひとつ、このモー・イブラヒム賞の成功に欠かせないのが厳選なる選考ではないでしょうか。正直な話、あの有名なノーベル賞ですら毎回その選考結果にさまざまな批判の声が聞かれ、欧米人中心の受賞や政治的思惑があるとしか思えない数々のノーベル平和賞などその端的な例です。それを考えると、モー・イブラヒム賞に厳格で100%公正な選考を期待するのは難しいところですが、とりあえず今年第1回目の受賞の際には、誰が聞いても納得できるような結果を残してほしいと願っています。
さて、この注目の選考はモー・イブラヒム財団が定めたイブラヒム・インデックスという指針の下に行われるという話ですが、この指針の話についてはまたの機会に詳しく述べたいと思います。
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